COLUMN コラム

個人向け不動産投資市場の今

個人向け不動産投資市場の今

低金利で資金が供給されることや、YouTubeやブログなどによる不動産投資系のインフルエンサーの登場で不動産投資の認知度が高まり、「個人向けの不動産投資」が流行しています。

投資先は戸建住宅も増えています。例えば築年の経過した戸建住宅ならLTV(不動産価格に対する借入金の割合)が低く、比較的手軽に投資できますからね。

不動産投資となると、基本的には銀行から融資を受ける必要があります。そして昨今、その審査が厳しくなっています。

審査が厳しくなった主な理由は「投資用不動産ブームの過熱化」「スルガショック」(スルガ銀行の一連の不正融資問題)などがあると言われています。

これらを懸念した金融庁からの通達により、これまでは普通に審査が通ってたような案件であっても審査が通らなくなったり、融資の限度額が下がったりしているようです。

また、以前ニュースで見かけましたが、確か金融庁は過半数の地銀の本業利益(貸し出し・手数料ビジネス)が「赤字」だと指摘していたと記憶しています。

地銀の赤字化や再編が続く理由は、低金利や人口減少という構造的な問題と共に、金融引き締めにより、投資運用先が狭くなっていることも起因していると考えられます。

本来ならば、多少の不動産リスクがあってもイールドギャップ(投資利回りと長期金利との差のこと)が高い物件(地方物件や築古物件、または今であれば店舗系など比較的リスクの高い物件)の組み合わせて、価格差を享受することができましたが、利回り低下や金融機関の融資規制でそれも難しくなっています。

加えて、不動産投資では将来的な利上げの不安も抱えています。

今後は人口減少、高齢化の進行により、住居の移動が少なくなり(高齢者は基本的に引っ越しをしませんから)、賃貸市場への影響も懸念されます。

では「個人の不動産投資家はどうすればいいのか?」という話ですが、このような時代に賃貸人を定着させるには、自ら需要を創出することで個別の不動産を生かすことが求められると考えます。

具体的には物件のバリューアップ(価値を高める工夫)などです。

偉そうに書いてますが、私はJ-REITや不動産投資型クラウドファンディングなど、インターネットを介した不動産投資は個人で嗜む程度に投資をしていますが、現物不動産投資(要するに大家業)は行っておりません。

個人的には、マクロ経済市場が落ち着きを取り戻すまでは、マーケットの情報収集と知識の蓄積、自ら物件をバリューアップする技術を身につけるなど、今は「知識と技術を蓄えるタイミング」なのかなと思っています。

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