今年も、全国各地で35度を超える日が続いています。場所によっては40度を越え、最近では30度と聞くと、「今日はちょっと涼しいな」と感じてしまうほどです。
感覚がおかしくなっている気もします。
先日、東京都庁で短パン勤務が可能になったというニュースを見ました。
私は、基本的には賛成です。
もちろん、お客様に会いに行くときまで、何を着てもよいとは思っていません。また、初対面の方や金融機関への相談などでは、服装も含めて安心感を持っていただくことが大切ですから、さすがに短パンで伺うことはありません。
一方で、不動産鑑定士の仕事は、いつも空調の効いた部屋の中で完結するわけではありません。
特に地方で勤務していると、林地や農地、長く使われていない荒れ地、老朽化した建物(当然エアコンなどありません)などを調査することがあります。
そういう現場では、見た目を気にしている場合ではありません。
私も夏場の現地調査では、作業着に空調服という格好が多くなりました。背中から風が出て、見た目は少し膨らみます。知らない人が見れば、「あの人、工事現場の人だな」と思うかもしれません。
実際、鑑定士らしさはあまりありません。ただ、炎天下でスーツを着て立っているよりは、よほど現場に合っています。
仕事柄、普段から外出することは多いのですが、真夏だけは、できるだけ外出を控えたいと思っています。ただ、現地調査をしなければ仕事になりませんので、時間をずらしたり、同じ方面の調査をまとめたりして、なるべく炎天下にいる時間を減らすようにしています。
振り返ってみると、会社員時代は、今では少し信じられないような格好で仕事をしていました。
大学時代に広告代理店で営業のインターンシップをしていたときは、夏でも襟付きのシャツが原則でした。しかも、スーツを着て外回りをすることもありました。
当時は、それが社会人として当然なんだと思っていましたが、今考えると、ようやってたなと思います。
エンジニアとして働いていた頃も、お客様に会う予定がない日でも、シャツを着てプログラムを書いていました。今でこそIT業界はカジュアルな装いが当たり前になりましたが、当時はTシャツや短パンはNGです。
誰に見られるわけでもないのに、きっちりした格好で、パソコンに向かっていました。その後、サラリーマン鑑定士として働いていた頃も、基本的には同じような服装でした。
それでも、当時は服装を整えることが、仕事への姿勢を表すものだと考えられていたのでしょう。私自身も特に疑問を持っていませんでした。
独立してからは、服装に対する考え方も少し変わりました。
普段は作業着で過ごすことが多いですが、真夏に事務所で仕事をするときは、Tシャツに短パンです。オンライン会議では上だけシャツを着て、画面に映らない下は短パンということもあります。急に立ち上がると、カメラの角度によっては、急に仕事感が薄れてしまう可能性があります。
スーツを着るのは、年に数回あるかないかです。
こう書くと、ずいぶん楽な方へ流れたようにも見えますが、もちろん仕事を軽く考えているわけではありません。むしろ、服装だけを整えることより、自分が快適になり仕事そのものをきちんと行う方が大切だと思っています。
考えてみれば、中学、高校時代は学ランでしたし、若い頃は、夏でもスーツを着て外を歩いていました。今やれと言われたら、たぶん無理です。あの頃と今とでは、夏の暑さが明らかに違います。汗が大変なことになります。
今でも街中で上着を着ている人も見かけますが、我慢するのも、そろそろ限界ではないでしょうか。熱中症が心配になります。
冷房の設定温度を下げながら、全員が長ズボンを履いているのも、考えてみれば少し不思議です。「まずズボンを短くしたらええんちゃうか」と思います。
もちろん、何でも自由にすればよいという話ではありません。清潔感は必要ですし、相手や場所に応じた配慮も欠かせません。
長ズボンを履いていても雑な人はいますし、短パンでも丁寧な人はいます。結局のところ、服装よりも、仕事をきちんと行い、相手に誠実に対応することの方が大切です。
この暑さです。短パン勤務でも、少なくとも、一人で事務所にいるときくらいは、誰にも怒られないはずです。
社長も自分ですし。
怒る人がいるとすれば、自分くらいです。
その自分も、だいたい短パンです。