COLUMN コラム

大谷翔平選手に学んだこと

大谷翔平選手に学んだこと

日本、いや世界を代表する野球選手の一人、大谷翔平選手。

その才能や実績は、もはや私ごときがどうこう言うまでもないですが、恐縮ながらあらためてご紹介させていただくと、世界でも稀な投打の二刀流のプレイヤーとして知られています。

投手としての高い制球力や球速だけでなく、打者としても驚異的なパワーと技術を持っているため、大谷選手が登場するというだけで、まるで激しい風が通り抜けるように胸が高鳴るファンは私だけではないと思います。実際に私の周りでは妻や愚息、田舎の両親までも、大谷選手に心を奪われています。

なぜ大谷選手がこんなに私達の心の奥深くを揺さぶるのか、自分なりに分析してみました。

大谷選手は常に新しい挑戦をしています。プロになった当初は日本のプロ野球界においても「プロで二刀流なんてできるはずがない。」と無数の批判を浴び、二刀流の選手として活動すること自体が大きな挑戦でした。さらに、移籍したアメリカのメジャーリーグでも二刀流の選手として大きな注目を浴び、中には「彼は高校生レベル。メジャーでは通用しない。」という声もあり、大きなストレスや負荷があったと思います。

大谷選手と比べてちっぽけ過ぎてたいへん恐縮ですが、私も人生で何度かチャレンジに伴う(自分の中では)重圧を感じだことがあります。最初の就職活動で失敗し再起をかけて上京したとき(2000年は就職氷河期の底で求人倍率は史上最低)、エンジニアを辞めて背水の陣で鑑定士試験に挑んだとき(リーマンショック真っ只中)、子持ちでサラリーマンを辞めて独立したときなどは(直後にコロナが到来)、大きな岩の下に閉じ込められたかのような重圧を感じました(あくまで自分の中では、ですよ)。岩の重さに圧迫され、息が詰まるような感覚だったことを覚えています。周りの人が支えてくれたお陰で、何の才能の無い私でもなんとか死なずにやってこれましたが。

ただ、大谷選手はこれらの苦しい時期や故障によるリハビリ期間でも、自分自身を律することができ、常に前向きな姿勢で取り組んでいます。

また、大谷選手は、今開催されている野球の国際大会WBC(World Baseball Classic)を見ていても、単なる個人のプレイヤーではないことがわかります。試合でのピッチングや打席だけでなく、チームメイトのサポートやアドバイスなども積極的に行い、常にチームプレイヤーとしても活躍し、チームの勝利に貢献する姿勢をファンに見せてくれます。

大谷選手のチャレンジ精神と人間性は、非常に多くの教訓を与えてくれます。二刀流という難しい課題に取り組み、その結果、世界的に注目される選手となった今でも、常に新たな挑戦に向かって前進し、自身の可能性を広げようとしています。

彼のような生き様は、家族を持ち、中年になり、保守的になりがちな私にとっても、成功や失敗にとらわれずチャレンジを続け、それを今後の人生や行動に生かすことが大切だ、という学びを与えてくれます(実践できるかどうかは別問題として)。

また、彼がチャレンジする際に、単純に力を押し付けるのではなく、分析や準備を行い、最大限の努力をすることも私は学ぶべきだと思いました。彼が二刀流に取り組む際には、緻密な計画やトレーニングを行い、自分の能力を引き出すために、常に努力を惜しまず全力を尽くしています。

大谷選手の存在は、私のような凡人でも内に秘めた熱い思いを揺り起こすような感覚を与えてくれます。残念ながら私はメジャーリーガーを目指すには歳を取り過ぎてしまいましたが、子供達には彼のように自分自身の可能性を信じ、チャレンジを続けることで自分を成長させ、人生を開拓していって欲しいと思います。

「お前ごときが何を大谷選手について語ってるんだ!」という声が聞こえて来ますね。すみません。中年大谷ファンの戯言だと思ってどうかお許しください。なにわともあれ、大谷選手をはじめWBCの日本代表を応援しています!

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