COLUMN コラム

オフィス賃料、東京圏では3年連続で下落

オフィス賃料、東京圏では3年連続で下落

(一財)日本不動産研究所は、2023年9月末時点の全国賃料統計の調査結果を公表しました。

日本不動産研究所 第28回 全国賃料統計(2023年9月末現在)

主な内容は以下の通りです。

オフィス賃料

2023年9月末の調査では、全国のオフィス賃料の7割以上が前年と同じ水準であった。しかし、東京圏では3年連続で賃料が下落し、全国平均も3年連続で下落している。ただし、下落幅は前年より縮小している。地方別では、東北地方、関東地方、四国地方は下落したが、他の地方は横ばいまたは上昇した。特に北海道地方の上昇幅が最も大きかった。

共同住宅賃料

共同住宅賃料は、調査地点の6割以上が前年と同じであったが、東京圏と大阪圏での連続上昇により、全国平均も3年連続で上昇した。地方別では、北陸地方と中部・東海地方を除いて、横ばいまたは上昇となった。

今後の見通し

2024年9月末時点での予測では、オフィス賃料は全国平均で0.2%の上昇、共同住宅賃料は全国平均で0.6%の上昇が見込まれている。

同調査による最新の調査結果は、日本の不動産市場における興味深い動向を示しています。特に注目すべきは、オフィス賃料の動きです。東京圏では3年連続で賃料が下落している一方で、北海道地方では顕著な上昇が見られます。

一方、共同住宅賃料の全国平均が3年連続で上昇していることは、住宅市場の安定性を示唆しています。特に東京圏と大阪圏での連続上昇は、これらの地域の住宅需要の高さを反映していると言えるでしょう。

今後の見通しでは、オフィス賃料は東京圏と大阪圏の回復により、オフィス賃料と共同住宅賃料の両方が上昇すると予想されています。これは、日本の不動産市場が全体的に回復傾向にあることを示しており、投資家にとってはポジティブな兆候と言えるでしょう。

しかし、地域による賃料の差は依然として大きく、特にオフィス市場においては地域ごとの経済状況やビジネスの動向が大きく影響していることが伺えます。

今回の調査結果は、地域間格差はあるものの、全体を概観してみれば、日本の不動産市場が新型コロナウイルスの影響から徐々に回復していることを示しています。

CONTACT
お問い合わせ

相談のご予約や当社へのお問い合わせは、
以下よりお気軽にご連絡ください。