COLUMN コラム

不動産投資にはどんな種類があるの?

不動産投資にはどんな種類があるの?

「不動産投資にはどんな種類があるの?」

・・・という方に向けて書いてみたいと思います。

まずは「現物の不動産投資」。2018年のスルガショックに端を発した融資引き締めなどの影響もあり、昨今はやや停滞してますが、現物不動産投資には根強い人気があります。

その他、インターネットを介した不動産投資も盛り上がりを見せています。「J-REIT」はホテルや店舗系などを除いてはコロナでも活況が続いていますし、2017年の不特法改正によりネットで書面確認が可能になって以降、「不動産クラウドファンディング」という新しい不動産投資サービスも登場しました。

今回の記事では、代表的な不動産投資である「現物不動産」、「J-REIT」、「不動産クラウドファンディング」の3つについて、解説していきます。ご興味がありましたら、お付き合いください。

3つの不動産投資の概要

3つの不動産投資の概要
「現物不動産」、「J-REIT」、「不動産クラウドファンディング」の各々の簡単な特徴は次のとおりです。

現物不動産

現物不動産は、銀行からの借り入れを利用して自分で戸建、アパートなどの収益物件を購入し、物件管理をしながら家賃収入を得て、最終的に売却して売却益を得る不動産投資です。

いわゆる大家業ですね。他の不動産投資とは異なり、自分ががんばれば収益をコントロールできますので、裁量次第で高収入を得ている不動産投資家も多く存在します。

ただ、購入するためには、初期段階に多額の資金が必要となり、参入のハードルが高いことも特徴です。高利回りを得るには安く購入することが必須ですし、ハイリスク・ハイリターンの不動産投資と言えるでしょう。

空室が出た場合にはリフォームが必要になったり、広告を打ったり、自分で決定権を持って動く必要があります。これらを面倒を感じる方もいらっしゃいますので、大家業には向き不向きがあることも特徴です。

<現物不動産のメリット>
・リターンが大きい
・減価償却で節税が可能

<現物不動産のデメリット>
・物件が高額で参入ハードルが高い
・売却時の流動性が低い(高リスク)

J-REIT

J-REITは、投資家から集めた資金で収益物件を購入し、その物件から得られる貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する不動産投資です。 投資家から多額の資金を集めることができるので、都心部の比較的築年の浅い優良不動産が投資対象になるケースが多いです。

投資先にはJ-REITのほか、私募リート(ファンド)などもあります。不動産投資というよりも、金融商品である投資信託の一つですね。複数の不動産が一つの商品としてまとまっているため、一つのアクションで分散投資ができる点が他の不動産投資と異なります。

なお、J-REITなどの証券化対象不動産は、不動産鑑定士が鑑定評価してますが、投資家に不測の損失を与えないため、非常に精緻な評価が求められます。このため、不動産投資の中では高品質な商品とも言えるでしょう。

<J-REITのメリット>
・規模の大きな優良不動産に手軽に投資できる
・流動性が高く、手軽に売却できる

<J-REITのデメリット>
・上場しているため、価格変動が大きい

不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングは、投資家から集めた資金で、不動産業者が直接不動産を購入し、そこから得られる賃料収入や不動産の売却益を原資として投資者に収益を分配する不動産投資です。

不動産を小口化するという意味ではJ-REITと同じような仕組みです。
ただ、J-REITはSPVという器を使って物件を購入しますが、不動産クラウドファンディングは不動産業者自身が購入します。
現物不動産は所有権が購入者にありますが、不動産クラウドファンディングでは所有権は不動産業者にあります。

投資家サイドから見れば、J-REITは複数の物件に一括で投資できるのに対して、不動産クラウドファンディングは基本的に1つの物件に対して投資を行います。

小口化することで不動産業者による資金調達が容易になり、投資家にとっても高利回りの収益物件に投資できることから、近年、不動産クラウドファンディングに参入する業者が増えています。

また、不動産クラウドファンディングは1万円という少額からも投資でき、参入ハードルが非常に低いことも特徴です。

<不動産クラウドファンディングのメリット>
・収益物件に少額から投資できる
・物件の管理が不要

<不動産クラウドファンディングのデメリット>
・不動産業者の倒産リスクがある

不動産投資の手法を一覧で

不動産投資の手法を一覧で
各々の不動産投資の特徴を一覧形式でまとめました。

項目現物不動産J-REIT不動産クラウドファンディング
法律なし投資信託及び投資法人に関する法律不動産特定共同事業法
情報の透明性不透明な場合あり高い高い
収入の源泉家賃収入+売却益家賃収入+売却益家賃収入+売却益
収入の操作性コントロール可運営会社に依存運営会社に依存
投資資金300万円~(借入)10万円~100万円1万円~
投資先基本的に1つ複数(投資信託)基本的に1つ
アセット種類戸建、マンション様々なアセット様々なアセット
物件選定自分で選定運営会社が選定運営会社が選定
価格変動小さい大きい(上場しているため)小さい
リスク稼働率低下、流動性価格変動稼働率低下、流動性
物件管理必要な場合あり不要(管理会社が対応)不要(管理会社が対応)
利回り5~20%4~5%3~8%
節税可能(減価償却)不可不可


不動産投資には不労所得に近い性質があり、人気化する要因となっていますが、不動産市況が収益に影響しますので、初心者の方は注意が必要です。
特に現物不動産はリスクが高いため、投資の際は必ず不動産鑑定士の意見を聞く、という投資家もいます。

それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解したうえで、ご自身の人生設計に沿った投資先を見つけてください。

CONTACT
お問い合わせ

相談のご予約や当社へのお問い合わせは、
以下よりお気軽にご連絡ください。