COLUMN コラム

不動産鑑定士に向いている人

不動産鑑定士に向いている人

今回は「不動産鑑定士に向いてる人」について考えてみたいと思います。

現代は多様性が求められますから一概に「こういう人です!」と言うのは難しいのですが・・・あくまで一般論として。

最初に結論を書いておきますね。私が考える不動産鑑定士に向いている人とは、「社交的な人」、「コツコツと調べ物ができる人」、「相手のことを考えられる人」だと思います。

それぞれ深掘りしていきますので、ご興味がありましたらお付き合いください。

社交的な人

まず、社交的な人は不動産鑑定士に向いていると思います。これは不動産鑑定士に限ったことでもないかもしれませんね。コミュニケーション能力の高い人はどの業界であっても重宝されますから。

一般的に、積極的に他人と関わろうとすればするほど、仕事のチャンスも増えると思います。

不動産鑑定士は士業ですが、仕事が減少傾向にある昨今は営業も大切になってきています。特に独立開業すると営業は必須となりますので、「初対面の人と話をするのが得意」な人ほど成功しやすいのではないでしょうか。

独立開業組に限らず、組織に属している不動産鑑定士の場合でも、社交的で他人とうまくやっていける人の方が出世する可能性が高いと思います。

では「私はどうなのか?」と言うと、私は1人で作業することも苦になりませんし、元々それほど社交的なタイプではありませんでしたが、お客様や同業者の前では意識して社交的に振る舞うようにしています。

あくまで一般論としては、「社交的か内向的か」で比較すると、やはり社交的であった方が人生は何かと得なんじゃないかな、と思います。

このように書くと「社交的な人の方が優れている」という風な誤解を与えてしまうかもしれませんが、もちろんそんなことは全くありません。

人はそんなに単純に「社交的な人」「内向的な人」と分けられるようなものでもありませんし、少なくとも私の中では内向的な部分と社交的な部分が混在しています。

両方あっていいと思いますし、無理に自分を変える必要はありません。そのままの自分を認めて自分に対しても寛容になると、生きるのも楽になります。

コツコツと調べ物ができる人

不動産鑑定は調べ物が多く、精緻に一つ一つ価格形成要因を積み上げていき、最終的な価格に繋げていきます。

特に証券化対象不動産の鑑定評価などは非常に精緻な作業が求められますし、コツコツとした調べ物も多くなります。前の章と矛盾するようですが、このような仕事が苦にならない、どちらかと言えば内向的な人も不動産鑑定士は向いています。

特に大手鑑定機関の場合、お客様の窓口担当と、ひたすら鑑定作業をこなしていく担当が区別されることがありますので、仮に鑑定作業の担当になれば、一日中黙々と作業する日も少なくありません(くれぐれも、それが良い悪いと言っているわけではありません)。

ですから、1人での作業が苦にならないのであれば、大手鑑定機関に就職するのも一つの手だと思います。

一方、独立してからも、「それほど多くの仕事は必要ない」という鑑定士であれば、最低限の公的評価の仕事が確保されているのであれば、内向的であっても問題ありません。

内向的であることもその人の個性ですし、人生は仕事だけではありませんから、そういう生き方があっても私は全然良いと思います。

相手のことを考えられる人

不動産鑑定士の仕事は不動産の価値を判定することですが、判定した価値をお客様に分かりやすく伝える必要があります。ここで、相手のことを考えられない場合、独りよがりに説明になってしまいます。

「相手のことを考えること」とは、「優しさである」と言い換えてもいいかもしれません。

不動産は一般の方には馴染みがない専門用語が多く、当然ながら、お客様は不動産鑑定のプロではありませんから、鑑定士が専門用語を多発すると混乱されます。

私自身もそうですが、一つの文章に2つ以上分からない言葉が出てくると、その話が頭に入ってこなくなります。例えば田舎の両親にIT系の話をしても、なかなか伝わらないことがありませんか?それと同じです。

自戒も込めて、お客様の貴重な時間を使わせていただいているのですから、できるだけ専門用語を使わずに、分かりやすい言葉で説明するよう気を付けています。

逆に言うと、「常に自分本位で相手の時間を奪うことにためらいのない人」、つまり「相手のことを考えられない人」は、不動産鑑定士は向いていないと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。読み返してみると「文章構成で論旨が破綻している部分があるな・・・」と思わなくもないですが、たまにはこういう思考過程の記事もいいなかと思い、掲載することにしました。読みにくかったら申し訳ありません。

再度まとめると、不動産鑑定士に向いている人として、「社交的な人」、「コツコツと調べ物ができる人」、「相手のことを考えられる人」を挙げてみました。

冒頭に申し上げたとおり、その人の置かれている環境や価値観にもよりますし、弱みもうまく活かせば強みになるので「何を持って向いていると言うのか」は難しいのですが、あくまで個人的に思うことを書かせていただきました。

不動産鑑定士に限ったことでもないのですが、「自分の個性を認識し、それを活かせば不動産鑑定士になってもやっていける」と思います。

不動産鑑定士は企業でも独立組でも一人で一つの案件を担当することが多く、幅広い能力が必要となります。このため、どんな方でも個性を活かして活躍できる職業です。

例えば主婦の方が試験に合格され、不動産鑑定士として活躍されるケースもあります。私も子育て世代ですから良く分かりますが、「家事育児と仕事の両立」は本当に大変ですし、時間管理も必要になってきますから、そういう面でうまく熟せる術を身につけた方は強いはず。

最後に不動産鑑定士に興味を持たれる方が増えることを祈りつつ、筆を置きたいと思います。

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●編集後記

いよいよオリンピックが開幕しましたね。今回はテレビで観戦するという方が多いのではないでしょうか。コロナ感染が拡大している中ではありますが、無事に終わることを願っています。

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