COLUMN コラム

量子コンピュータとは?-SEから不動産業界への転職者が解説-

量子コンピュータとは?-SEから不動産業界への転職者が解説-

こんにちは。今回の記事では、かつてシステムエンジニアとして働いていた私が、量子コンピュータについてお話ししてみます。

まず、量子コンピューターとは一体何なのでしょうか? 簡単に言うと、従来のコンピュータとは異なる原理で動作する新しいタイプのコンピューターです。私がエンジニアとして働いていた頃にはまだ実用化の段階ではなかったこの技術ですが、今では大きな注目を浴びています。

従来のコンピューターは「ビット」という単位で情報を扱います。このビットは0か1、二つの状態を取ります。しかし、量子コンピューターは「量子ビット」というものを使い、0と1の状態を同時に取ることができるのです。これが量子コンピューターの最大の特徴であり、そのために一部の計算が非常に高速になると言われています。

もう少しかみ砕いて説明します。例えば、あなたがレストランでメニューを選んでいるとします。普通のコンピュータのビットは、「ハンバーガー」または「サンドイッチ」のどちらか一つだけを選ぶことを表します。つまり、0(ハンバーガーを選ぶ)か1(サンドイッチを選ぶ)の二択のみです。

ところが、量子ビットはメニューを見ながら、一時的に「ハンバーガー」と「サンドイッチ」の両方を同時に考えることができるような状態が可能です。最終的には一つに決める必要がありますが、計算途中では両方の選択肢を同時に「保持」しておくことができるのです。

この特性のおかげで、量子コンピュータは複数の答えや選択肢を同時に考慮しながら、高速に計算を進めることができます。これが量子コンピュータの驚異的な速さの秘密の一部です。

「なんで不動産のプロがこんなことを話すの?」と思うかもしれませんが、テクノロジーの進化に興味津々なんです、という理由が大きいですが、実は不動産業界でも、データ分析やAI技術の進化により、正確な価格評価や物件の選定が可能になってきています。

具体例として、AIを活用した物件推薦システムがあります。これは、顧客が過去に興味を示した物件やその特徴、そして顧客の予算や希望する地域などの情報を基に、最適な物件を自動的に提案するシステムです。また、大量の取引データをもとに、AIが物件の適正価格を予測することも可能になってきました。これにより、従来人の手で行っていた評価作業がより高速・正確になり、顧客へのサービスの質も向上する可能性があります。

そして、量子コンピューターのような技術進化は、将来的に私たちの業界にも大きな影響を及ぼす可能性があります

ある日、量子コンピュータが普及し、それを活用した新しい不動産分析ツールが登場したとしましょう。私たち鑑定士や宅建士は、より高速かつ正確に物件の評価が行えるようになります。これにより、お客様に対するサービスの質と量が大幅に向上するかもしれません。

本コラムでも度々テクノロジー関連の記事が登場するとおり、私は、技術の進化と不動産業界の結びつきに大いに興味を持っています。これまでの経験を活かして、新しい技術の波をキャッチし、不動産の世界での新しい価値の創出に少しでも寄与していきたいと考えています。

テクノロジーの進化を身近に感じる今の時代、皆さんも何か新しい技術を学ぶ機会を持ってみてはいかがでしょうか。私たちの日常生活や仕事にも、きっと新しい風が吹き込むと思います。

CONTACT
お問い合わせ

相談のご予約や当社へのお問い合わせは、
以下よりお気軽にご連絡ください。