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独立間もない不動産鑑定士とハングリー精神

独立間もない不動産鑑定士とハングリー精神

「不動産鑑定をご存じない方にも不動産鑑定を届ける場を作りたい」という思いで2021年4月に本ホームページを開設し、早いもので10ヶ月が経ちました。

この間、ホームページ経由でご相談をいただく機会も増えました。その多くは無料相談で解決する事案ですので(当社は無料でご相談に対応させていただいております)、「ご相談が実際の仕事に繋がるには越えなければいけないハードルも高いな」というのが現時点の正直な感想です。

※私としてはご相談に対応させていただく機会が増えたのは非常にうれしく思っていますので、「無料相談はもうやめよう」と言っているわけではありません。誤解のなきようお願いします。

自らホームページを開設してわかったことは、やはり実際に仕事を受注するには、ホームページを作って待っているだけではなく、自分の足で営業に回った方が「遠回りのように見えて一番の近道である」ということです。

当社は大手鑑定企業ではありませんから、いくら「鑑定なら弊社に任せてください」と言っても当然ですが私のことなど誰もご存じありません。「士業は先生と呼ばれるから」といってあぐらをかいて待っていては、成長すること無く、不動産鑑定士人生が終わってしまいます。

このため自ら営業により仕事を受注する必要があるわけですが、私の場合、週に1日は営業に時間を使うと決めています。これは独立開業して日も浅いころに恩師に教わった営業スタイルで、独立当初から概ねこのペースで続けています(新型コロナの緊急事態宣言や蔓延防止期間中は控えますが)。

営業すると決めた日は「足で」挨拶回りです。今のご時世SNSでスマートに集客するというスタイルとは真逆ですね。また、電話を使うこともありません。これは私自身が営業電話のあまりの多さに悩まされているためです。

ですから、あくまで自分から直接ご訪問してご挨拶させていただくというスタイルです。

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正直私一人ならばそれ程多くの仕事は必要ありません。現状維持が目的であるのならば、今のままでも暮らしていけなくもないのですが、我が家には今年6歳と3歳になる子供達がいます。また今後、更に子供が増える可能性もなくはありません。

個人的な目的で恐縮ですが、この子達が将来やりたいと思ったことは金銭的な理由で諦めさせることがないように、とは思っています。私の実家は地方の一般家庭でしたが、それでも私を含めた3人の子供達を田舎から都会の大学まで行かせるのは大変だったんだろうなと、私も親になった今ではよくわかります。

※余談になりますが、この「誰かのためにがんばる」という手法、綺麗事のように聞こえるかもしれませんが、努力をする上でかなり効果的です。例えば私は不動産鑑定士の受験勉強時代、「不動産鑑定士になって社会的に成功すれば両親に恩返しできる」という思いがあったから、怠け者ながらも受験勉強に打ち込めました。

話を戻して、(比較に出すのはおこがましいのですが)今でこそ日本の大企業であるトヨダやホンダも、日本では誰もが知る企業で殿様商売が出来る状態にある中、世界に飛び出し世界的企業に成長したという歴史があります。

この先人の努力、「ハングリー精神」のようなものは、スケールが小さいながらも私のような独立間もない不動産鑑定士(ひいては独立された方全て)にも必要だなとあらためて思いましたので、初心を忘れないようブログに書いておこうと思った次第です。

年齢を重ねると共にハングリー精神は少なくなっていきますし、私自身も40代半ばになりそれを実感しておりますが、傲ること無く、自分の足でご挨拶に出向くスタイルは続けていこうと思いました。

今回は自分への戒めのために書いた記事ですからお役に立つかどうかはわかりませんが、どなたかの何かの気付きに繋がりましたら幸いです。

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