COLUMN コラム

息子に不動産鑑定士を説明する

息子に不動産鑑定士を説明する

先日、8歳の息子から唐突に「パパの仕事って何してるの?」と聞かれました。

【父】(……来るべき時が来たな……)「パパは不動産鑑定士っていう仕事をしていて、建物や土地の値段を決めるお手伝いをしてるんだよ。」

【息子】「ふーん。じゃあ、パパが値段を決めたら、その建物が買えなくなるくらい高くなっちゃうの?」

【父】「いやいや、そんな影響力ないから!」「えーっと。値段を決めるっていうか、『この建物はいくらくらいの価値があるんだろう?』って考えて、それをみんなに教える仕事なんだよ。」

【息子】(真剣な顔で)「じゃあ、パパが『この建物は1円です!』って言ったら、1円になるの?」

【父】(……それも違うんだ……)「1円の建物なんてそうそうないよ。パパは、いろんな計算や調査をして、公平な値段を出すんだよ。」(しまった!難しい言葉を使ってしまった!)

【息子】(……頭の中ではまだ理解できていない様子)

【父】「パパの仕事は、土地や建物の価値をちゃんと調べて教えてあげる仕事だよ。」

【息子】「ふーん、なんか先生みたいだね!」

【父】「そうだね、先生みたいなものかもしれないね。」

【息子】(じっとこちらを見て)「でもさ、大人なのにスーツ着ないし、いつも作業服じゃん。なんで?」

【父】(確かに…!現場に行くことが多いから、作業服で仕事をしているけど、たしかに先生っぽくはないな、と妙に納得してしまう)

【息子】「あと、会社にも行かないで家で仕事してるのに先生って、ちょっと変だよね!」

【父】「いやいや、家でも立派に仕事してるんだよ。今は家でも仕事できる時代なんだよ。」

【息子】(「…それでいいの?」みたいな表情でだまる)

【父】(…少し心が揺れる…)

【父】(彼なりに「パパの仕事は特別なんだ」と思ってくれたらいいなと思いながら)「パパの仕事は、みんなが困らないように土地や建物の価値を調べて、ちゃんと教えてあげるんだよ。みんなが間違った値段で損したりしないようにするんだよ。」

【息子】(真剣に頷くいてくれる)「先生もけっこう大変だよね。勉強もしなきゃだし、みんなに教えるのも疲れるよね。」

【父】(…なんだか妙に刺さる…)「そうなんだよ。勉強もしなきゃいけないし、失敗できないプレッシャーもあるんだよ。」(なんとなく彼の中に「パパ=先生=地味に大変な仕事」という構図ができたかな。純粋でかわいいな)

【父】「まあ、パパも頑張るから、君も宿題頑張れよ!」

【息子】「うん!」

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