近年、ドローンによる配送が注目されており、物流業界をはじめ様々な産業で活用が進んでいます。
私の暮らす千葉市でも「国家戦略特区」としてドローン宅配の取り組みを行っており、個人的にも注目しています。そこで今回は、このドローン配送の波及が不動産価格にどのような影響を与えるのか考えてみました。
まず、ドローン配送が進むことによって、物流の効率化が図られます。これにより、人件費や燃料費等の商品の配送コストが削減されることが期待されます。また、時間と手間が省けるため、よりスピーディーな配送が可能となるでしょう。これらの効果により、商品の価格が下がることが予想されます。
一方で、ドローン配送による騒音や航空機の飛行ルートの影響など、配送に伴う問題も指摘されています。こうした問題が発生した場合、周辺の不動産価格に影響が出る可能性も考えられます。
例えば、ドローン配送による騒音によって周辺地域の住環境が悪化した場合、不動産価格が低下する可能性があります。また、ドローン配送に必要な設備や倉庫等の施設が住宅地に設置される場合、景観の悪化や交通の混雑などが発生し、不動産価格に影響を与える可能性も否定できません。
一方で、ドローン配送による物流の効率化が進んだ場合、通販などの需要が増加し、それに伴って物流拠点の需要も増えることが考えられます。これによって、周辺地域に不動産需要が生まれ、不動産価格が上昇する可能性もあります。
また、配送拠点が近い地域では物流コストが下がると考えられるため、物流拠点周辺の物件が需要が高まり、価格が上昇したり、遠隔地への配送が容易になることで、地方都市部や農村地域においても物流コストが削減され、(自動運転車の普及も相俟って)不動産需要に広がりが出る可能性も考えられます。
※これらはすべて推測です。
ただし、ドローン配送が不動産価格に与える影響は、配送の波及の度合いや周辺環境の変化などによって異なりますので、一概にどのような影響が出るかは現時点ではわかりません。
今後、ドローン配送の普及が進むにつれて、より具体的な影響を把握することが求められるとともに、物流においてドローンがますます活用されることで、不動産価格に影響が出る可能性についても注視していきたいと思います。