COLUMN コラム

アメリカ「政府効率化省」

アメリカ「政府効率化省」

今、アメリカでは政府の効率化を目指した新たな取り組みが進んでいます。トランプ次期大統領は「政府効率化省」という新組織の設立を発表し、イーロン・マスク氏がその先導を担うことになりました。この組織は、官僚主義を排し、不要な規制や支出を削減することを目標としています。

イーロン・マスク氏はこれまでテスラやスペースX、そして最近ではX社(旧Twitter)での迅速なコスト削減で成果を挙げており、彼の革新的な経営スタイルがアメリカの行政にどのような影響を与えるかに注目が集まっています。

また、トランプ氏自身も不動産実業家としての長い経験を通じて、リスク管理やコスト削減の重要性を理解しています。不動産業界においても、さまざまなプロジェクトを効率的に管理し、利益を最大化することが求められるため、こうした経験が行政効率化の実践に役立つと考えられ、個人的にも注目しています。

デジタル化のメリット

一方、増税や社会保険料負担増が主なニュースの日本においても、デジタル化の流れは進んでいます。その中でマイナンバーカードと健康保険証の一体化という改革が計画されており、国民の利便性向上と行政運営の効率化が期待されています。この一体化が実現すれば、医療機関での迅速な本人確認が可能になり、国民にとっても利便性が高まるだけでなく、行政のコスト削減にもつながります。

しかし、先日、立憲民主党は「国民の不安が残っている」として、健康保険証の新規発行停止の期日延期を求める法案を提出しました。もちろん、国民の理解や安心が重要であることは言うまでもありませんが、せっかくデジタル化を進めるための基盤が整いつつある中での延期要求は、少々慎重すぎる対応ではないかと感じられます。

もちろん、不安の払拭には丁寧な広報活動やサポートが必要ですが、デジタル化の進展を一時的な不安で妨げることが、長期的に見た場合の社会の効率化や利便性向上にどう影響するかを慎重に考慮する必要があると思います。

まとめ

不動産業界においても、効率的な情報管理や迅速なデータ提供が重要です。不動産鑑定士として、私たちは常にお客様に対し、正確で迅速なサービスを提供することを心がけており、そのために鑑定評価書のデジタル化などは欠かせない要素です。同様に、行政においても、デジタル技術を活用して効率化を進め、迅速かつ的確なサービスを提供することが、結果的には国民の信頼や利便性につながるでしょう。

日本がデジタル化の恩恵を十分に享受するためには、国民の理解を得ながらも、着実にシステムを進化させていく必要があります。マイナンバーカードと保険証の一体化に伴う不安を理由にした延期要求が進展を妨げることがないよう、関係者間で建設的な議論を重ね、適切なサービスを提供していくことを願います。

新しい仕組みへの移行には当然、時間と労力がかかりますが、それでも国民全体がデジタル化の利便性を享受できるように、目先のことではなく長期的な視点を持った対応が求められます。

デジタル化が一歩一歩進む中で、一時的な不安や障壁にとらわれず、未来に向けてしっかりと歩を進めることが、結果として私たちや次の世代の子供達の生活の質の向上につながると信じています。私自身も、効率化の重要性を日々感じている立場からも、こうした行政のデジタル化の動きが、日本社会全体の効率向上に寄与することを期待しています。

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