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千葉県内J-REIT取得・売却状況(2020年1月~2022年4月)

千葉県内J-REIT取得・売却状況(2020年1月~2022年4月)

2020年1月~2022年4月までの千葉県内におけるJ-REITに関する取得・売却状況を一覧でまとめました。

●取得物件リスト

時期投資法人物件名所在主用途取得日取得額取得時CR
2022/2三井不動産ロジスティクスパーク投資法人MFLP八千代勝田台八千代市物流施設2022/2/2180億円4.2%
2022/2コンフォリア・レジデンシャル投資法人キャンパスヴィレッジ浦安浦安市住居2022/2/115億円4.3%
2021/12トーセイ・リート投資法人千葉中央トーセイビル千葉市事務所2021/12/248億円4.4%
2021/11日本都市ファンド投資法人JMFビル船橋01船橋市都市型商業施設2021/11/150億円3.8%
2021/11ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人KDXレジデンス津田沼船橋市住居2021/11/112億円4.4%
2021/10大和ハウスリート投資法人DPL流山Ⅲ流山市物流施設2021/10/1320億円4.3%
2021/10SOSiLA物流リート投資法人LiCS成田山武郡物流施設2021/10/2053億円4.3%
2021/9タカラレーベン不動産投資法人PRIME SQUARE船橋市住居2021/9/26億円
2021/9タカラレーベン不動産投資法人ラグゼナ流山おおたかの森流山市住居2021/9/228億円4.4%
2021/9Oneリート投資法人リードシー千葉駅前ビル千葉市事務所2021/9/2445億円4.3%
2021/6ユナイテッド・アーバン投資法人LEVENおおたかの森流山市郊外型商業施設2021/6/3038億円4.2%
2020/12GLP投資法人GLP浦安Ⅱ浦安市物流施設2020/12/11169億円3.8%
2020/12GLP投資法人GLP柏Ⅱ柏市物流施設2020/12/1181億円4.2%
2020/12GLP投資法人GLP八千代Ⅱ八千代市物流施設2020/12/11130億円4.2%
2020/12ケネディクス商業リート投資法人千葉北配送センター千葉市物流施設2020/12/2513億円4.1%
2020/10産業ファンド投資法人IIF市原マニュファクチュアリングセンター「底地」市原市土地底地権2020/10/5159億円
2020/8スターアジア不動産投資法人白井ロジュマン白井市住居2020/8/125億円
2020/8スターアジア不動産投資法人船橋ハイテクパーク工場Ⅰ船橋市工場または研究施設等2020/8/117億円
2020/8スターアジア不動産投資法人船橋ハイテクパーク工場Ⅱ船橋市工場または研究施設等2020/8/17億円
2020/4伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人アイミッションズパーク印西「追加2」印西市物流施設2020/4/157億円4.6%
2020/4大和証券リビング投資法人グッドタイムリビング千葉みなと/海岸通・プラテシア千葉みなと千葉市シニア施設2020/4/245億円4.6%
2020/4大和証券リビング投資法人グッドタイムリビング千葉みなと/駅前通千葉市シニア施設2020/4/213億円4.6%
2020/4大和証券リビング投資法人グッドタイムリビング流山壱番館流山市シニア施設2020/4/26億円4.7%
2020/4大和証券リビング投資法人グッドタイムリビング流山弐番館流山市シニア施設2020/4/26億円5.2%
2020/4大和ハウスリート投資法人DPL流山Ⅰ流山市物流施設2020/4/3326億円4.3%
2020/3野村不動産マスターファンド投資法人Landport東習志野習志野市物流施設2020/3/2119億円4.3%
2020/3スターアジア不動産投資法人アーバンパーク行徳市川市住居2020/3/1314億円4.2%
2020/3日本プライムリアルティ投資法人センシティビルディング千葉市事務所2020/3/27139億円4.3%
2020/1インヴィンシブル投資法人ホテルマイステイズプレミア成田成田市ホテル2020/1/6106億円4.7%
2020/1マリモ地方創生リート投資法人(仮称)MRRいちはら(底地)市原市土地底地権2020/1/217億円4.8%
(出典)JAPAN REIT.comより抜粋

●売却物件リスト

時期投資法人物件名所在主用途売却日売却額取得額差額
2021/9オリックス不動産投資法人グッドタイムリビング新浦安浦安市シニア施設2021/9/3020億円5億円
2020/12コンフォリア・レジデンシャル投資法人コンフォリア市川妙典市川市住居2020/12/228億円2億円
2020/12スターアジア不動産投資法人船橋西浦ロジスティクスⅠ船橋市物流施設2020/12/2330億円1億円
2020/4大和証券リビング投資法人コリンヌ津田沼習志野市住居2020/4/13億円0億円
(出典)JAPAN REIT.comより抜粋

●コメント

最近の千葉県内のJ-REITに関する取引を見ると、内陸部における物流施設の取得が多くみられます。

例えば、直近の八千代市の三井不動産ロジスティクスパーク投資法人による「MFLP八千代勝田台」、大和ハウスリート投資法人による「DPL流山Ⅲ」、SOSiLA物流リート投資法人による「LiCS成田」、GLP投資法人による「GLP柏Ⅱ」等は、すべて内陸部に開発された物流施設です。

これらの物件の取得時キャップレートは4.2~4.3%と低下が進行しており、湾岸部におけるJ-REIT物件とのキャップレート水準の比較でみても、湾岸部に近い水準まで低下しています。

なお「DPL流山Ⅲ」は、耕作放棄地を含む農地の用途転換により用地を確保して開発しており、昨今は物流素地の取得にも変化がみられるほか、J-REITとして初めてZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の最高評価である「ZEB※」評価を取得するなど建物の省エネ化も進んでいます。

※ZEBとは建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと。

比較的築浅で交通利便性の優れた物流施設におけるJ-REIT取引のキャップレート水準を概観すると、東京寄りの湾岸部(浦安、市川、船橋など)で4%フラット(中には3%台の事例もあり)、野田、柏で4.1~4.3%程度(中には3%台の事例もあり)、内陸部の成田、印西、八千代等で4.2~4.4%程度となっています。

特に外資系などは「事業全体で利益が出ればよい」という考えもみられ、豊富な資金のもと、例えば物流素地であれば周辺相場の2倍の価格でも購入するなど高額で取得するケースも散見され、低利回り及び土地価格の高騰が進行しています。

一方、賃料水準は湾岸部(浦安、市川、船橋など)で5,000円/坪程度、インターに近い内陸部(柏、流山、沼南など)で4,000円/坪程度、インターから距離がある内陸部(野田の国道16号沿いなど)で3,500円/坪程度が一つの目安となっており、一部では契約更新のタイミングで賃料が上昇した物流施設も見られます。

プロロジスなどリート系の一部は、物流倉庫用地としてはある一定の規模以上でないと購入しない方針もみられる中、ESRなど地積1万㎡を下回っても高額で取得するケースがみられるなど、昨今は比較的規模が小さく(ランプウエイなし)、一棟貸しであっても高い賃料の施設が見られることも特徴です。

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