COLUMN コラム

新人のころ、鑑定の恩師に教わったこと

新人のころ、鑑定の恩師に教わったこと

私がまだ新人の企業内鑑定士だったころの話です。

私に鑑定を教えてくださった恩師であるベテラン鑑定士が、このように話してくれました。





「若いうちは、視野を広げた方がいいんだ。それは鑑定に限ったことではないよ。

普段の生活の中でも、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の足で歩いて確かめる習慣を付けた方がいい。

例えば実査では、物件だけを見て終わりじゃないんだよ。

簡単にチラッとだけ見て実査を済ませようとする鑑定士がいるとしたら、それはダメだ。”効率化”という言葉でごまかして、ろくに調べないで鑑定評価書を作る鑑定士なんて、最悪だ。

お客様は俺たちを信頼して依頼してくださっているから、そんな鑑定士はプロとして失格だろう?

だから、実査では”点”を断続的にまわるのではなく、途中経路にも配慮して”連続性”を持たせるんだ。そして、自分の頭で考えるんだ。インターネットで調べた他人の評判なんか、気にしなくてもいいんだよ。

”ものの良し悪しを自分で見極める力”は、鑑定にも通じるんだから。」

恩師は、「勉強会」という形で、私たち若手の鑑定士を毎月ご飯につれていってくれ、鑑定の心得を私たちに話してくれました。

現代では、インターネット環境が整ったことで、情報が簡単に手に入る便利な時代です。現地に行かずに物件を確認できますし、ある程度の情報は入手できます。ただ、そんな浅いレベルでお客様に評価書を出すことはできません。

私たち鑑定士にとっては、いつもと同じような物件でも、お客様にとっては、世界にたった一つしかない大切な物件です。

これからも決して手を抜かず、良質な鑑定評価書を作りつづけようと思います。

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